MP-33|カスタムクラブ|フィッティング|アイアン|ミズノ|マイクラブ製作記



三代目MP-33製作を決意…


MP-33を使い始めて7年…そろそろ二代目MP-33も“M”マークの廃止を受けて段々古くなってきました。2009年から皆さんご存知の通りRB刻印(ランバード)が標準装備になりました。これを受けて私(長屋)のクラブもRB(ランバード)刻印を装着することにしました。
RB刻印には、賛否両論がありますが私個人的には、とてもシャープで嫌いではありません。そして製作にあたっては、皆さんに“提案モデル”としても恥ずかしくない内容にすることにしました。
内容としては、刻印変更メッキ変更刻印色変更形状変更を採用して自分としては妥協をしないMP-33の内容にしたいと思います。なお、金額的な部分もオンラインショップ管理者として妥協を一切しないもの(T_T)としました。是非、ごらんください。m(__)m



何でMP-33なの?

確かにMP-33を3セットも作るなんておかしいかもしれません。連続して使っているのは二代目、三代目で一代目と二代目の間には、かなりの他社モデルも使いました。キャロウェイX-16プロスペック、X-BLADE、X-BLADE CB、MR-23 US SPEC、などキャビティ、マッスルバックに限らず使ってきました。もともと、小さい頃にミズノプロ 中島モデル(知っている方いますか?)でゴルフを覚えたのでダウンスイングのタイミングやインパクトの位置、インパクトの入り方などマッスルバックでのタイミングが体に染み付いているのかもしれません。高校時代には“TN-87”で日本ジュニアなどにも出場経験がありましたので(46位でした(^^ゞ)アイアン→マッスルバック→ミズノのイメージが自分の中でも強く、スイングスタイルもマッスルバックの打ち方だと自分では分析しています。



スペックを再確認

※1のロフト角は、今の時代からしてかなり“古風”なロフト角ですよね。#5アイアンで28度はかなり寝ています。最近、アイアンの飛距離も気になってきたので“飛ばない”よりは飛ぶ方を選びます!しかし、これには問題があります。ロフトを立てる作業は、グースネックを引き起こします(下記説明)。これには対策を打ちたいと思います。もちろん、その対策とは有料オプションの“形状変更”です。私がMP-33にこだわる最大の魅力は、その“顔つき”です!これが変わってしまえばMP-33を製作する必要もなければ選択もしません。ロフトを1°立たせてもMP-33の美形を保つようにオーダーしたいと思います。

MP-33スペック 3 4 5 6 7 8 9 P
ロフト角※1 22 25 28 32 36 40 44 48
変更ロフト角 21 24 27 31 35 39 43 47
ライ角※2 58 58.5 59 60 61 62 62.5 63
変更ライ角 60.5 61 61.5 62 62.5 63 63.5 64
ソール角 3.0 3.0 4.0 4.0 4.0 5.0 6.0 7.0
FP 3.8 3.8 3.8 3.8 3.8 3.8 4.0 4.0
長さ 38.75 38.25 37.75 37.25 36.75 36.25 35.75 35.25



そもそもロフトを立てると…

修理工房などでロフトを調整すると「グースネックになりますが良いですか?」と聞かれたことがありませんか?もちろんこのことは、ミズノも例外ではありません。ミズノでは、メッキ加工の前にロフトを調整してメッキ加工しますので良くある「メッキのシワ」が出ることがありません。最近では、“1度立てたヘッド”や“1度アップライト”にしたヘッドを在庫で持つようにしているケースもあるみたいです。(ロフト角・ライ角の同時調整をした在庫は持ちません)それではそもそも何でグースネックになるのでしょうか?その簡単なメカニズムは左の図をごらんください。ロフトを立てることは、@のようにフェースを動かすことになりますね!そのようにすればソール面のAも同じように中心点Bを中心にして回転します。
Bを中心に回転すればネック部分の軟鉄が引っ張られて左に曲がる現象がおきますね!これが簡単に言えば“グースネック”です。今回の調整は、1度ですがそもそもどれほど変化するのでしょうか?それを次に検証してみましょう。



1度でどれほど変化するの?


【比較】

【純正MP-67】

【1度立てたMP-67】
ここではMP-67をモデルにお話したいと思います。右の小さい画像をクリックしてください。実際は、この程度の変化です。ハッキリ言って微妙な変化ですがMP-33を愛用している私にとってこの“変化”自体も許せないことでした。「セミグースのMP-33なんて…。」私は“形状変更ストレートネック”の有料オプションを取り入れることを決断しました!(形状変更後の変化はこちら)



ライ角は、フィッティングにて決断!

ライ角は、かなり今までよりもアップライトの仕様にしました。これは、ミズノ自慢のフィッティングツールで自己計測をした結果です。若干今までよりもアップライトの仕様ですがフィッティングセオリーに沿って計測した結果を尊重したいと思います。



さあ、メッキを決めよう!

今回の製作は、MP-33(#3〜#P)とMP Tシリーズウェッジ(51-06、58-10)の製作を決めていました。前回のMP-33は、ダブルニッケルサテン仕上げを採用しましたので今回は、弊社自慢のメッキ“プラチナムシルバー”に決めました。このメッキの仕上がり具合と完成度の高さに私もかなり気に入っています。ウェッジ系は“黒い系統”のメッキにしようと思います。しかし、錆は避けたいところです…。そこで同じプレミアムシリーズの中に位置するプレミアムトワイライトを採用することに決めました。このメッキであれば錆の心配をすることがなく黒っぽいメッキを手に入れることが出来ます。オマケに傷も目立ちにくい性質もあります。

メッキ変更オーダーはこちら→
 【プレミアムトワイライト】
耐食性 お勧め度
打球感 手入れ
他画像フォトライブラリー 
プレミアムトワイライト&トワイライトメッキ比較画像
黒っぽくザラザラ感がありメッキが薄く、よりソリッドな打感を与えてくれます。トワイライト仕上げより傷が目立ちにくいのも特徴です。
 【プラチナム・シルバー】
耐食性 お勧め度
打球感 手入れ
他画像フォトライブラリー
プラチナナム・シルバー&ニッケルクロムサテン仕上げ比較画像
プレミアムトワイライトのニッケルクロム版です。表面はザラザラ感がありますが非常に綺麗な仕上がり具合と高級感は、他のメッキを凌駕します。当サイト自慢のメッキです。



次は刻印変更だ!(MP-33編)

もちろんMP-33の“刻印変更”についても計画していました。今回はRB刻印が全種類に入らなければいけない規定(2009年度から)になりましたので「どうせならば目立つ刻印で…」と思いました。下記図をごらんください。候補は対角線上に配置したバランスの良い刻印パターンの“33RB-B”、バックフェース上部をスッキリさせた“33RB-F”、そしてウェッジとのバランスが取りやすい“33RB-A”タイプ、この3パターンで悩みました。前回同様に私は対角線上に配置した“33RB-E”タイプの刻印パターンが好きなので33RB-Eタイプにしましたが33RB-Fタイプと最後まで悩みました。

MP-33刻印変更オーダーはこちら→


(MP Tシリーズ編)

メインアイアンである刻印が決まりましたので次はウェッジです。もちろんバランスを考えた上で【TW-I】か【TW-P】もしくは【TW-Q】で悩みました。本当は、バックフェース上部にRB刻印を配置出来れば一番良いのですがスペースの関係で上部トゥ側には、RB刻印を配置出来ません。こちらも自分の中では決戦になりましたが若干対角線上に配置されている【TW-M】に決定しました。

MP Tシリーズ刻印変更はこちら→




刻印色も替えよう!

刻印が決まりました!やはり“刻印色”も替えるべきですね。この刻印色は、2009年7月時点で12色の展開があります。これってとても迷うことなんです…。パターン的には、膨大の数に上りますが個人のセンスも必要になります。私は個人的には、色彩感覚が乏しい人間なのでこの配色に関しては、一日中迷ってしまいました。サイトを運営していると皆さんの選択色に関して、順位が付けられるほど実際は”ハッキリ”しています。その順位の中で最近、物凄い勢いで支持を受けている“リフレックスブルー”の採用を決めました。この“リフレックスブルー”は、MP Gシリーズのミズノロゴに採用されている配色になります。本来、用意されていた青色に鮮やかな青色がありませんでしたがこの“リフレックスブルー”の登場で綺麗な青色を使えるようになりました。ミズノ=ブルーのイメージが強いのでこの色を採用することに決めました。後は、この“リフレックスブルー”を中心に“白色”“黒色”“色無し”と使いたいと思います。

刻印色変更オーダーはこちら→
【リフレックスブルー】 【白色】 【黒色】
※画像ヘッドは、MP-52になります。



さあ、注文だ!

【MP-33編】 【MP Tシリーズ編】 ここからは、ショップ側の仕事になりますが特別に私がミズノに発注した内容のFAXをお見せします。実際は、オンラインショップを通してご購入して頂いた皆様も左のような発注書をミズノカスタムセンター(養老工場)にFAXします。もちろん手書きの内容になりますので私の非常に汚い字をお見せ致します…。今回のFAXは、2枚です。それぞれMP-33とMP Tシリーズウェッジとの発注書に分かれています。私は、皆さんにご注文頂いた内容に間違いがないようにそれぞれ常に2枚に分けてFAXしています。このようにすることによってカスタムセンター側の見落としも防止する為の策でもあります。 時には、ドライバーからウェッジまでご注文頂くユーザー様は、6枚にも上るFAXを一人の方で必要とする時もあります。ユーザー様からの細かい要望をカスタムセンターに伝える為にイラスト(とても下手ですが…)を用いて具体的に指示をしてお互いの“誤認”も防いでいます。納期の返答もこのFAXを通してカスタムセンターからRE FAXにてこちらに到着します。以上のようなやり取りをほぼ毎日しています。



注文してから“25日間”…。到着しました♪

到着しました。私のクラブ〜♪この箱を見た時は、私もミズノファンの一人として嬉しかったです。今まで弊社オンラインショップで製作して頂いた皆さんは、箱が自宅に届いた時はどうでしたか〜?。私が最初に思うことは、あのコダワリ抜いた“形状変更”のネックの具合の仕上りがとても気になりました。そして「刻印は?」「メッキは?」と思うことばかりです。弊社オンラインショップで製作するカスタムクラブは、日本中どこを探しても同じ商品がないクラブばかりです。その為にユーザー様は、イメージを膨らませることが多いのではないでしょうか?(私もその一人でした)弊社では、ユーザー様に出来るだけ早く予定納期をメールでお知らせしていますがそれでも気が逸るばかりですよね。



ご覧下さい【MP-33編】







完成形は、イメージ通りでした。対角線上に配置した刻印もバッチリです。刻印色も少し控えめですが悪くはないと思います。何よりも“プラチナムシルバー”の落ち着いた輝きの中にもとても綺麗なメッキがとても気に入りました。個人的には、パーフェクトです!!後は試打してどうか?ですね。


ご覧下さい【MP Tシリーズウェッジ編】







黒いウェッジをイメージしましたが“錆”を気にかけてこの“プレミアムトワイライト”を選択しました。完成品を見るととても満足のいくメッキです。白いボールに対してフェースの向きもハッキリ分かり易く正解だった思います。



ロフト変更(グースネック修正の出来は?)

【3代目MP-33】 ↑クリック拡大 【純正MP-33】 ↑クリック拡大
上画像をご覧ください。画像は、#7アイアンでの比較になります。左右の画像を見比べると1度立てたロフトもハッキリ分かると思います。ロフトを立てる為に引き起こるグースネックの現象に関しては、記述した通りですがそれを“形状変更”で元に戻すことを指示していました。結果は、“驚きと驚嘆”の中「素晴らしい…!!」の一言にでした!素晴らしい修正具合です。3代目MP-33は、ロフトを1度立てているにも関わらず見事に純正ネックと同じフェースプログレッションを保っています。このような指示をして一体どこのメーカーが追随出来るでしょうか?私が知っている限りミズノしか出来ない職人芸だと思います。しかも若干純正よりもストレートネックになったような気がします。これも私にとっては、嬉しい副産物です。「前からもう少しストレートネックだったら」と思っていました!

形状変更オーダーはこちら→



どれ位お金掛けた?

『MP-33』 #3〜#Pまでの8本 『MP Tシリーズウェッジ』 51-06|58-10の2本
MP-33 本体 ¥107,520 Tシリーズ 本体 ¥33,600
刻印変更 33RB-E ¥16,800 刻印変更※3 TW-P ¥6,300
メッキ変更※1 プラチナムシルバー ¥16,800 メッキ変更※4 プレミアムトワイライト ¥4,200
刻印色変更 ソール(黒色) ¥4,200 刻印色変更 ソール(白色) ¥1,050
バックフェース(白色) バックフェース(白色)
(リフレックスブルー) (リフレックスブルー)
ネック(色入れ無し) ネック(色入れ無し)
形状変更※2 ストレートネック仕様 ¥16,800
¥162,120 ¥45,150
合計¥207,270 (1本¥20,727)
※1 プレミアムシルバーメッキは、1本¥2,100です。
※2 形状変更は、1箇所1本¥2,100です。
※3 Tシリーズウェッジの刻印変更は、ソール面、バックフェース面の2箇所変更になりますので1本¥3,150です。
※4 プレミアムトワイライトメッキは、1本¥2,100です。



完成スペック

#3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 #P 51-06 58-10
ロフト 21 24 27 31 35 39 43 47 51 58
ライ角 60.5 61 61.5 62 62.5 63 63.5 64 64 64
レングス 38.75 38.25 37.75 37.25 36.75 36.25 35.75 35.25 35.0
バランス D2 D3 D5

ウェッジのバランスは、少しコダワリを持って設定しました。USメーカーのウェッジは、このようなバランスを設定するウェッジが多いですね。恐らく“洋芝対策”を加味していると思いますが以前使用していたボーケイウェッジがとても調子が良くダウンスイングのイメージも掴み易かったのでこのようにしてみました。



さあ!試打してみよう!

まずは、8番アイアンから。このアイアンを製作した目的の“飛距離アップ”は「達成出来るか」を慎重に検証してみました。まず、“構えやすい”の一言に尽きます!顔が良いMP-33がさらにバージョンアップしたかのようです。そして1球、2球…と続けて打ってみました。「あれっ…」届かない筈の場所に届いています。「風の影響かも知れない…。」二代目MP-33の8番を持って来て同じように試打してみました!打球の高さは変わらずにやはり5ヤード伸びています。「飛距離アップは成功だ…」心の中でつぶやいてしまいました!どの番手を打っても5ヤード近くの飛距離アップを果たしました!私の場合は1度で3〜5ヤードの飛距離アップを体験出来ました。もちろんイメージ通りのアップでとても満足しています。その他の改善点は、ライ角ですがこれも適度な球の捕まりがあり引っ掛ることもなく大成功です。
ウェッジに関しては、インパクト付近のヘッドの入りが多少強くなりよりスピンの効いたボールが打てるようになりました。このバランス(上記スペック参照)にして“正解”だったと思います。今回の製作による点数は、100点満点です。全てに満足して製作前のイメージを完璧な形で具現化にすることに成功しました。今回は、かなり難しい難題を突きつけたハズでしたがミズノは、完璧な仕事をしてくれました。是非、皆さんにもこの恩恵を受けてもらいたいと思っています。以上が私のアイアン製作秘話です。最後まで読んで頂いてありがとうございました。
メルサオンラインショップ:長屋 達忠

画面上へ
ホーム 会社概要 特定商取引 プライバシーポリシー Q&Aトップ
本サイト情報の無断転載を禁じます。
Copyright(C)Allrights Reserved 2005 melsa Co, Ltd